自律神経は呼吸で整う!その関係性とやり方をトレーナーが詳しく解説

    ピーチちゃん

    自律神経と呼吸って関係あるの?
    最近疲れやすいし、胃の調子も悪いし・・・
    呼吸の改善なら手軽に取り組めそうだから教えて欲しいです!

    廣澤

    呼吸は自律神経に大きく影響しています!特に現代人は呼吸が浅くなっていることが自律神経の乱れに影響しています。それでは詳しく解説していきます!

    ✏︎今回おさえるべきポイント
    • 自律神経と呼吸の関係
    • 自律神経が整う呼吸の条件
    • 自律神経が整う呼吸のエクササイズ
    ✏︎この記事を書いた人
    廣澤玄太
    (パーソナルトレーナー)
    • 当ブログ管理人
    • パーソナルトレーナー
    • 埼玉県草加市を中心に活動中
    • トレーナー向けセミナーやアカデミーを実施
    目次

    自律神経と呼吸の関係

    自律神経って自分でコントロールできないとききませんか?おっしゃる通りですが、唯一自らコントロールできる方法があります。

    ズバリそれが呼吸なんです。

    どういうことかというと、自律神経には交感神経副交感神経の2つがあり、具体的にいうと息を吸った時&呼吸数が多い時に交感神経が優位になり、息を吐いた時&呼吸数が少ない時に副交感神経が優位になります。
    ※交感神経と副交感神経についてはこちらをお読みください。

    つまり、呼吸数が多く吸気が優位な人は交感神経が優位でリラックスができない、

    呼吸数が少なく息がちゃんとはけている人は副交感神経が優位でリラックスできるといえます。

    呼吸交感神経が優位副交感神経が優位
    呼吸の状態吸う吐く
    呼吸数多い少ない
    呼吸の深さ浅い深い
    体の状態緊張・興奮リラックス

    現代人の呼吸は浅い

    現代人は運動不足や様々なストレス、食生活の乱れで常に体は緊張状態、いわば交感神経が優位な方が多いです。

    そうすると呼吸も浅くなり疲れやすく、体の緊張が強くなってしまいます。

    まずはしっかり息を吐き、ゆっくり深く呼吸して副交感神経を優位にすることが大切です。

    反り腰が呼吸に影響

    最近は反り腰の方がとても多いです。

    反り腰になると骨盤の前傾+肋骨が反り返ってパカっと開いてしまいます。

    この肋骨が開いた状態を【リブフレア】といいますが、この状態だと呼吸筋の主役である横隔膜がはたらきづらいポジションになってしまいます。

    横隔膜が動かないと補助の首や肩を使った効率の悪く浅い呼吸が習慣化してしまいます。

    呼吸を適正化するためには反り腰をはじめとした姿勢の改善も重要になってきます。

    自律神経が整う理想的な呼吸とは

    理想的な安静時の呼吸として以下のポイントがあります。

    ・1分間に10回以下の呼吸のペース
    ・胸とお腹がほぼ同時に動く
    ・呼吸音が聞こえない静かな呼吸
    ・吐く時間が吸う時間より長い

    これら全てがクリアできていたら素晴らしいです!

    逆に以下のような呼吸は改善が必要です。

    ・呼吸がはやく荒々しい
    ・胸とお腹の動きがバラバラ
    ・口呼吸
    ・首や肩に力が入る

    いずれかに当てはまった方は、呼吸が浅く自律神経も交感神経が優位で乱れている可能性があります。

    自律神経が整う呼吸のエクササイズ

    自律神経を整える呼吸エクササイズをおこなうためにまずは以下のポイントおさえた環境設定が重要になります。

    呼吸トレーニングを行う上での理想的条件
    • 落ち着いた空間で行う
    • 好きな香りや音楽をかけて行う
    • リラックスした姿勢で行う

    それでは私が実際に現場で使っている呼吸のエクササイズを解説します。

    ①90-90ヒップリフトブリージング

    90-90ヒップリフトブリージングのやり方

    STEP
    椅子に足をかけて膝と股関節が90度になるように寝る

    足をあげることで腰が反りづらくなりリラックスできます。

    STEP
    かかとに力を入れて尾骨を少しだけあげる

    尾骨をあげることで骨盤が後傾して呼吸がしやすくなります。
    ※骨盤が前傾していると腰が反って息が吐けない原因になります。

    STEP
    この姿勢で10秒吸って10秒吐いて10秒止める

    この呼吸を3〜5分続けます。
    ゆっくり呼吸することで副交感神経が優位になり、自律神経が整います。
    10秒が苦しい場合は5秒からスタートしてOKです。

    ②オールフォーブリージング

    オールフォーブリージングのやり方

    STEP
    四つん這いになる

    肩の真下に手のひら、骨盤の真下に膝をつけます。

    STEP
    背中をめいっぱい丸めます

    頭だけが落ちないように注意しましょう。
    背中を丸めることで肋骨が閉じ、横隔膜がはたらきやすい状態になります。

    STEP
    この姿勢で10秒吸って10秒吐いて10秒止める

    この呼吸を1〜3分続けます。
    10秒が苦しい場合は5秒からスタートしてOKです。

    まとめ

    自律神経を整える方法として、直接介入できるのが呼吸のみです。

    特に現代人は運動不足やデスクワークにより姿勢が崩れ、あやまった呼吸パターンになっている方がほとんどです。

    呼吸を正常化して自律神経を整えることであらゆる不調の改善につながりますので、ぜひ実践してみてください!

    本記事の参考論文

    柳 奈津子,小 池 弘 人,小 板橋 喜久代「健康女性に対する呼吸法によるリラックス反応の評価」Kitakanto Med J 2003;53:29~35
    榊 原 雅 人「呼吸法はなぜ健康によいのか? 心拍変動バイオフィードバック法からみた自律神経メカニズムと心理学的効果」2011 – 54.199.144.1

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