自律神経とは?【乱れる原因】と【整え方】をトレーナーが詳しく解説

    こんにちは!草加市のパーソナルトレーナー廣澤玄太です。

    最近はコロナ禍の影響でテレワークの時間が増え、自律神経が乱れているお客様がとても多いです。
    この自律神経って最近やたらと聞く言葉ですが意外と詳しく語られることは少ない気がします。

    ということで今回は自律神経について現役のパーソナルトレーナーとして活動している私がわかりやすく解説していきます!

    ✏︎この記事を読むとわかること
    • 自律神経とはなにか
    • 自律神経が乱れるとあらわれる症状
    • 自律神経が乱れる原因
    • 自律神経を整える方法
    ✏︎この記事を書いた人
    廣澤玄太
    (パーソナルトレーナー)
    • 当ブログ管理人
    • パーソナルトレーナー
    • 埼玉県草加市を中心に活動中
    • トレーナー向けセミナーやアカデミーを実施
    目次

    自律神経とは?

    自律神経とは心拍数・血圧・消化・体温などを調整している神経です。

    読んで字のごとく意識せず自動的(自律的)に機能していることが特徴です。

    例えば暑くなると勝手に汗をかきますよね?自分で意識して汗をかく人はいないはずです。
    これも暑くて体温が上がってきていることを自律神経が察知して汗という体液を分泌して体を冷やそうとするわけです。

    逆に寒いと体温をあげ、食べ物を食べたら唾液や胃液が分泌され、少し走れば心拍数や血流を増やして酸素をたくさん運搬してくれます。

    これら全ての司令塔が自律神経なのです。めちゃくちゃ優秀な機能ですね!

    VISIBLE BODYで作成
    自律神経が調整している主な機能
    • 心拍数
    • 血圧
    • 消化
    • 体温
    • 代謝
    • 体液分泌
    • 排尿
    • 排便

    また、自律神経は交感神経副交感神経の2つに分かれます。

    わたしたちはこの交感神経と副交感神経を時と場合によりうまくスイッチしながら過ごしています。

    交感神経

    交感神経のはたらきは活動、興奮、緊張など、車で例えると「アクセル」です。

    別名「闘争・逃走反応」ともいいますが、古来では争いや狩り、逃げなきゃいけない緊急時などに交感神経が活性化します。

    現代でいうと起床時、スポーツをする時、会社でのプレゼンなど緊張する場面で交感神経がはたらきます。

    また、満員電車、人間関係のトラブル、仕事などのストレスでも交感神経が優位になります。

    副交感神経

    副交感神経のはたらきは休息やリラックスなど、車で例えると「ブレーキ」です。

    人間は緊張しっぱなしではいられないので、リラックスするために血圧をさげ、呼吸数を減らし、筋肉を弛緩させます。

    また食事の際は、腸が刺激され消化や排泄が促進されます。

    とにかく体が回復に向かう過程で副交感神経が優位になります。

    自律神経が乱れる原因

    自律神経が乱れる原因は、結局「ストレス」が大きいです。

    平成30年度の調査では日常生活での悩みやストレスの有無について、「ある」と回答した方が1,032人(73.1%)男性451人(67.7%)、女性581 人(78.0%)とほとんどの方がストレスを抱えている状態です。
    厚生労働省 平成30年度健康実態調査結果の報告

    現代生活は便利になった反面、さまざまなストレスがかかりやすい環境でもあるといえます。

    ただストレスが原因といわれても、正直なにがストレスなのかわかりづらいところです。

    なので今回はストレスを少し深掘りして解説していきます。

    精神的ストレス

    一番イメージしやすいストレスはこの精神的ストレスではないでしょうか。

    人間関係や仕事、家族、恋愛、お金、将来など、精神的ストレスの原因はたくさんあります。

    他にも現代生活ではいろんなことが便利になっている反面、気軽に相談できる相手がいなかったり、満員電車や不特定多数の人と触れ合う機会が多くパーソナルスペースが少なくなっていることもストレスの原因です。

    古来の生活では、気の知れた仲間と少人数で共同生活をし、悩み事があったら村の村長にすぐ相談できる環境でした。

    今でも存在する狩猟採集民族の中には「うつ病」を意味する言葉がない民族もあるそうです。

    現代とは真逆ですよね。

    1つでも当てはまったら注意
    • SNSをよく使う
    • 満員電車によく乗る
    • 疲れやすい
    • 不安がある
    • 落ち着かない
    • 憂鬱だ
    • 気分が晴れない
    • イライラしやすい
    • よく眠れない
    • 食欲がない
    • 気が張り詰めている

    感覚的ストレス

    視覚や聴覚、味覚などに持続的な刺激が続くと、この感覚的ストレスが溜まっていきます。

    特に強い光や大音量、刺激物などが自律神経を乱すストレスの対象になります。

    感覚的ストレスが多いと常に交感神経が優位になり、なかなかリラックスできない状態になります。

    1つでも当てはまったら注意
    • スマホやパソコンを1日4時間以上使う
    • 照明が強い部屋で1日過ごす
    • 大きい音を良く聞く(イヤホンやライブ)
    • 刺激の強い映像をよく見る(ホラー映画など)
    • 濃い味付けや激辛料理が好き

    身体的ストレス

    デスクワークやテレワークなど、部屋に閉じこもった椅子中心の生活はからだに持続的なストレスをかけます。

    座った姿勢は立っている時よりも1.4倍腰に負担がかかるといわれています。

    同じ姿勢を長時間続けることは避けたいところです。

    もちろん逆に動きすぎることもストレスの対象になります。

    ストレスはさまざまな要素から蓄積されますので、この身体的ストレスも自律神経が乱れる原因といえます。

    1つでも当てはまったら注意
    • デスクワークやテレワーク中心の生活
    • 運動習慣がない
    • 1日外出しない日が多い
    • 車や自転車移動が多く全然歩かない
    • 毎日ジムで高重量のトレーニングをしている

    栄養的ストレス

    加工食品や添加物が多い食事など、食生活が乱れると胃や腸に負担がかかり持続的なストレスがかかってしまいます。

    自律神経は胃液の分泌や腸のぜんどう運動をコントロールしているので、胃腸のストレスは自律神経を乱す原因になります。

    お菓子、加工食品、コーヒー、外食が多い方は注意が必要です。

    1つでも当てはまったら注意
    • 小麦(パン、めん)や乳製品(牛乳、チーズ)をよく食べる
    • カフェイン(コーヒー、紅茶)をよくとる
    • アルコール(酒)が好き
    • お菓子やジュースをよくとる
    • 加工食品をよく食べる
    • 外食をよくする

    自律神経が乱れるとあらわれる症状

    自律神経が乱れると以下のような症状があらわれます。

    自律神経の乱れによる症状
    • 寝つきが悪い
    • 朝気持ちよく起きれない
    • 過呼吸
    • 立ちくらみ
    • お腹を下しやすい
    • 便秘
    • 急激に太る
    • 手足が震える
    • めまい
    • 偏頭痛
    • 姿勢が悪い
    • 不安や落ち込みやすい

    自律神経を整える方法

    日常からできる自律神経を整える方法を詳しく解説していきます。
    ※ここで解説する方法はあくまで予防やプライマリーケアに焦点を置いています。改善が難しい場合は医療機関に相談することをおすすめします。

    朝日を浴びる

    朝日を浴びることで「セロトニン」というホルモンが分泌され、体内時計がリセットされます。

    そうすることで自律神経が整い活動的なスタートを切ることができます。

    また夜間はこのセロトニンを原料に「メラトニン」というホルモンが分泌されます。

    メラトニンは副交感神経を優位にし、リラックスや回復、睡眠を助けてくれます。

    つまりメラトニンの分泌にはセロトニンが必要で、セロトニンの分泌には朝日を浴びる必要があります。

    朝おきたらカーテンを開けて朝日を浴びる習慣をつけましょう。

    呼吸を整える

    自律神経を直接整える方法に「呼吸」があります。

    自律神経は呼吸に強く影響され、息を吸うと交感神経のスイッチが入り、息を吐くとリラックスして副交感神経が優位になります。

    現代人はストレス量が多く交感神経が優位になりやすいため、自律神経を整えるためには呼気(息をはく)に重きを置いたトレーニングが有効です。

    おすすめの呼吸トレーニング
    STEP
    仰向けに寝る

    とにかく体の緊張を取るためにまずは仰向けがおすすめ

    STEP
    まず肋骨が閉じて腹筋の収縮を感じるまで息を吐き切る

    いったん息を吐ききり肋骨のポジションを整える

    STEP
    5秒吸って10秒吐いて5秒息を止める

    吸う、吐くを鼻でできたら完璧

    STEP
    この呼吸を5〜10分続ける

    呼吸数を減らすことで副交感神経が優位になる

    適度な運動

    現代生活はとにかく動かなくて済むようなことばかりです。移動は車、仕事はデスクワーク、食事は家に届くシステムなどなど。

    日中に運動をすることで頭のモヤモヤが晴れたり、血液の循環が良くなり自律神経が整います。

    おすすめはダントツで朝ウォーキングです。同時に日光浴もできますし自律神経を整えるにはバッチリです。

    バランスの良い食事

    添加物や加工食品、バランスの悪い食事は胃腸に負担をかけ、同時に自律神経に負担がかかり続けます。

    悪いものを入れないと同時に、腸内環境を整える食事をすることで自律神経の負担を減らし、胃液の分泌やぜんどう運動、排泄がスムーズになります。

    自律神経を整えるおすすめの食材
    • 発酵食品(味噌、漬物など)
    • カルシウム(小魚など)
    • ビタミンB群(豚肉、うなぎ)
    • ビタミンD(きのこなど ※D3は日光浴で合成)
    • マグネシウム(海藻類、野菜、ナッツなど)
    • タンパク質(肉、魚、豆)

    まとめ

    自律神経を整えることは現代人の絶対的課題ともいえます。

    以下に今回の記事をまとめます。

    自律神経とは
    • 体温や血圧などを自動的にコントロールしている神経系
    • 交感神経(活動、興奮)と副交感神経(休息、リラックス)に分かれる
    自律神経が乱れる原因
    • 精神的ストレス(仕事、家族、経済、将来、人間関係)
    • 感覚的ストレス(デジタルデバイス、大音量、刺激物)
    • 身体的ストレス(デスクワーク、運動不足、激しい運動)
    • 栄養的ストレス(加工食品、添加物、お菓子、コーヒー)
    自律神経が乱れるとあらわれる症状
    • 睡眠障害
    • 不安
    • イライラ
    • 便秘
    • 激太り
    • めまい
    自律神経を整える方法
    • 呼吸を整える(5秒吸うー10秒吐くー5秒止める)
    • 朝日を浴びる(セロトニンとメラトニンの分泌)
    • 適度な運動(朝ウォーキング)
    • バランスの良い食事(ビタミン、ミネラル、タンパク質、発酵食品)

    ぜひ以上のことを参考に自律神経を整え、素敵な日常生活をお過ごしください!

    コメント

    コメントする

    目次